ジャングルの野望 2005/04

最近、環境にやさしいとか、地球にやさしいとかが、何かとキャッチフレーズに使われることが多い。

農業の世界では、有機栽培や無耕機栽培が成果を出している。

しかし、園芸の世界では、薬品や無機肥料を使うことが多いように思うが、これはいったいどうしたことだろう。ベランダからの排水が、川に流れ込んで、富栄養化や小動物の殺傷に貢献しているのではないだろうか。土に触れる人、川や海に触れる人に影響は無いのか。いずれ、食品としても食卓に戻ってくるのではないか。

土が酸性になったら、あれ入れて、土がアルカリ性になったら、これ入れてとか、 原因を追求しないで、小手先で誤魔化すやりかたも横行している。原因を追求し、それを取り除くのが先だろう。

「古くなった土」という表現も園芸特有の不思議な表現である。具体的にどういう状態の土のことを言うのか。無機肥料や薬品の投入によって何も生きることが出来なくなった土のことであれば、「死んだ土」「殺した土」ということだろう。「古くなった土」という表現は、責任の所在を曖昧にし、原因追求を阻む、思考停止用語ではないか。

園芸が一部の人の趣味なら影響は少ないかもしれない。しかし、今は、ブームといってもいいくらい、誰もが気軽に植物を育てている。園芸品店で売られている薬品を、何の疑いも無く使用している。かつて、家庭排水が問題になって、洗剤もそれないりに改善されてきたようだが、別の形で同様の問題が発生するかもしれない。

因果応報。自分の行動の結果が、自分に戻ってくるまでのことを考えることによって、継続可能な社会を築くために何をすべきか、何をしないべきか、見えて来るのではないだろうか。

考えながら、園芸を楽しみたい。

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